塩分が多い食事と1日当たりの目標塩分量、減塩のための工夫。日本人男性はWHO基準の2倍も塩分を摂取している
塩分が多い食事と、1日当たりの目標塩分相当量
1日当たりの目標塩分摂取相当量
男性 | 女性 | |
3~5歳 | 4g未満 | 4.5g未満 |
6~11歳 | 5~6.5g未満 | 5.5g~7g未満 |
12歳以上 | 8g未満 | 7g未満 |
厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015)』より
日本人男性はWHO基準の2倍も塩分を摂取している
ただ上の厚労省基準は、どちらかと言えば甘いもの。
例えば日本高血圧学会は、高血圧予防として「6g未満」を推奨していますし、世界保健機関(WHO)は「5g」を目標値としています。
なお厚生労働省のデータ(『平成28年国民健康・栄養調査結果の概要』)によれば、日本人の平均塩分摂取量は男性で10.8g、女性で9.2g。
要するに、男性はWHO目標の2倍以上の量を摂取していることになります。
塩分の取りすぎによる弊害、デメリット
・高血圧➾脳卒中、心筋梗塞に
・むくみ➾顔デカ
・腎臓病➾尿を出せず、人工透析に。人工透析の患者は現在、30万人
とかく日本人は塩分摂取量が多いものですから、腎臓病は現在、8人に1人がかかる国民病に。
なお腎臓病か否かをカンタンに調べるキットとしては、テルモから「ウリエース」が発売されています。
塩分の高い食事・食品
【ポイント】
基本的に外食は味をハデにさせるため、塩分だけでなく糖質量(糖分)も脂質量(油分)も多いものに。
また和食はしょう油やみそ汁により、基本的に塩分量が多くなりがちです。
・塩分量の多い食事・食品
【WHOが推奨する1日の塩分摂取量:5.0g】
タンタンメン:6.4g
ソーキそば:6.4g
味噌ラーメン:5.9g
油そば:5.7g
ナポリタン:5.7g
醤油ラーメン:5.5g
ちゃんぽん:5.5g
豚骨ラーメン:5.3g
カレーうどん:5.2g
ミートソース:5.0g
みそ煮込みうどん:4.8g
オムハヤシ:4.3g
きつねうどん:4.1g
月見うどん:3.9g
天ぷらうどん:3.9g
ダブルチーズバーガー(マクドナルド):3.8g
きしめん:3.7g
山かけうどん:3.7g
かけうどん:3.7g
麻婆豆腐:3.6g
もんじゃ焼き:3.4g~2.4g
ビッグマック(マクドナルド):3.4g
焼きそば:3.3g
きつねそば:3.3g
わかめそば:3.2g
オムライス:3.2g
チャーハン1食:3.1g
月見そば:3.1g
レトルトカレー:3.1g
スープカレー:3.0g
カレーライス:2.8g
そうめん200g:2.7g
ほっけの塩焼き:2.7g
冷やしうどん:2.7g
ハンバーガー(マクドナルド):1.9g
サンドイッチ(ハム)1パック:1.8g
ポテトLサイズ(マクドナルド):1.5g
サンドイッチ(たまご)1パック:1.4g
冷やしそば:1.4g
おこのみ焼き:1.5g~1.8g
ベーグル1個(100g):1.2g
みそ汁1杯(150ml):1.2g
コッペパン1個(90g):1.2g
焼きそばパン:1.2g
コロッケパン:1.2g
ピザポテト 63g(カルビー):0.8g
ポテトチップス うすしお味 60g(カルビー):0.6g
出典:宝島社(2017)『糖質量が分かる全1600食品ハンドブック』、各社ホームページ
塩分を減らす工夫など
①:しょう油スプレーを使う
例えば和食での一般的な使用法、しょう油1かけの場合だと、塩分量は3gほどにもなります。しかし、それをスプレーにすることで0.1gに。
このスプレーによる味付け、実際にやっていただければわかりますが、 それほど味は変わらないんです。なぜなら、われわれの舌は味覚を「量」ではなく「設置面積」で判断するため、薄味をまんべんなく噴射するスプレーなら、著しく味が変わることはありません。
同様に塩おにぎりを握る際は、「塩をかけずに、スプレーで塩味を付ける」という方法もあります。
②:しょう油の代わりに、お酢やスパイス(香辛料)、ニンニク、しょうが、ラー油といったものを使う
塩分量を減らすことができるほか、スパイス(山椒、バジル、一味唐辛子、無塩カレー粉、コショウ、カツオ粉)、ごま油、無塩ニンニク、無塩マスタード、無塩生姜、ラー油、お酢といったものを組み合わせることで、芳醇な味を引き出すことも可能と、一石二鳥。
【例】
餃子、フライ系、シューマイなどには・・・酢+コショウ
お肉系、照り焼き、焼き肉などには・・・カツコ粉、唐辛子
刺身・・・アマニ油、シソ油、わさびのみ
豆腐・・・しょうがのみ、熱したごま油
サラダ・・・熱したアマニ油
アマニ油を使えば、オメガ3でf動脈硬化も防止出来て、これは一石二鳥!
③:外食やコンビニ弁当に気を付ける
味を派手にするため、どうしても外食は塩分・糖分・脂質が多いもの…。コンビニ弁当もまた同じ。
ただ最近では健康意識への高まりからか、外食でも『ガスト』『びっくりドンキー』など、メニューに塩分量を表示している店が多くなっています。